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東洋医学【気・血・津液・精】

東洋医学

この記事は東洋医学の基本的な考え方について解説していきます!

「東洋医学【陰陽・五行】」では、「自然に起きる事象を、人の身体に当てはめて考える」ことを解説しましたが、この記事では人の身体に存在する新たな考え方、「気・血・津液・精」について解説していきます!

前回の記事である「東洋医学【陰陽・五行】」をまだ読んでいない方は、まずはそちらをご覧ください(^_-)-☆




まずはこちら:東洋医学【陰陽・五行】




 


目次

精・気・血・津液

東洋医学で身体の状態や、不調の原因を考える際に欠かせない考え方に、「精」・「気」・「血」・「津液」があります。

これらの働きは巡っていることで正常に機能します。

そのため、それぞれの量が不足したり、動きが乱れたり停滞したりすると体に不調が現れます。

精 イメージ

精とは、「腎精(じんせい)」とも呼ばれ、生命活動の根本的なエネルギーです。
精は「先天の精(気)」と「後天の精(気)」とに大別されます。

【先天の精(気)】

“先天”という名前の通り、先天的に両親から受け継いだ生命エネルギ―のことです。
この先天の精が強ければ、体力もあり、病気にもかかりづらく、エネルギーに溢れます。
先天の精は生まれた時に最も量が多いですが、加齢とともに減少していき、大病や大怪我をすると消耗します。

【後天の精(気)】

“後天”という名前の通り、後天的に得られる精です。後天の精は食事によって得られた栄養「水穀の精微」から得られます。後天の精は先天の精と共に腎に蓄えられ、生命活動の原動力である「元気(原気)」を生み出します。


先天の精は「腎」に蓄えられます。(この「腎」は腎臓とは異なり、東洋医学独自の臓腑になります。)
腎は自然界でいうと生命が誕生した海のような存在であり、生命力の根本的な臓腑です。

精の働き

先天の精と後天の精が合わさり、「腎精」として腎に蓄えられます。

腎精は成長や発育、骨の発達、生殖、脳(髄海)の滋養を行います。
先天の精は生まれながらに受け継がれているため、その量を増やすことはできません。後天の精を食事で補うことが大切です。

精の病理

老化、食生活の不摂生や病気の長患い、過労や多産、元々の先天の精の不足が原因で、腎精が不足することがあります。腎精が不足すると精の働きが減退します。

・成長・発育の失調:未熟児や成長発育不良、虚弱体質、早老、骨粗鬆症、腰・膝のだるさや痛み
・生殖の失調:不妊症、閉経、ED、性欲減退
・脳(髄海)の失調:耳鳴り、難聴、脱毛、物忘れ


腎精の不足で現れる症状は“老化”で出る症状だと思えばわかりやすいかもしれませんね!

気

東洋医学や鍼灸治療といえば、この「気」ですよね!

気は生命活動の原動力とされる目に見えない無形のエネルギーです。
一言で「気」と言っても実はいくつも種類があります。

気も大きく分けると、「先天の気」と「後天の気」に分けられます。
先天の気と後天の気は合わさり、「元気(原気、真気)」とも呼ばれ、生命活動の原動力となります。

【先天の気】
先天の精と同様に、両親から受け継いだ気のことです。

【後天の気】
自然界(大気)と飲食物から後天的に得られる気のことです。

・自然界(大気)から得られる気は「宗気」と呼ばれます。
・飲食物から得られる気は「水穀の気」とも呼ばれ、「営気」と「衛気」に分けられます。

気の働き

・宗気:心肺の活動を支えます。呼吸や血の運航の促進を行います。
・営気:血管内を流れていて、血を作り、各組織や器官を栄養して、その活動を支えます。
・衛気:血管外を流れていて、外からくる邪を防いだり(免疫)、温めたり、発汗を調節する作用があります。

「気」自体の作用は大きく5つの作用があります。
①推動作用:⑴成長・発育を促す作用⑵血や津液を全身にくまなく巡らせる作用
②温煦作用:身体を温める作用
③固摂作用:身体に必要なものの漏出を防ぐ作用
④防御作用:寒冷や乾燥などの環境因子(外邪)から身体を守る作用。免疫に相当。
⑤気化作用:気・血・津液・精の相互転換させる作用


また、気自体は一定方向に流れるものではなく、昇ったり、降りたり、出たり入ったりと、絶え間なく運動しています。

気の病理

東洋医学は“バランス”が大切です。気が不足してしまったり、気の動きが偏った動きをしたり、動きが滞ってしまうと、身体に不調が現れます。

【気虚】

気が不足
原因:ダイエットや食事制限などの飲食物の摂取不足、大病や長患い、過労
症状:倦怠感や無力感、めまい、息切れ、やたらと汗をかく、体調を崩しやすい、冷えやすい

【気陥】

気の上昇が弱い/下降が強い
原因:慢性的な気虚、過労、多産
症状:気虚の症状、胃下垂、脱肛、子宮脱、慢性の下痢

【気脱】

気虚が極限まで悪化 重篤で緊急
原因:慢性的な気虚、極度の過労、大量出血、激しい嘔吐
症状:呼吸困難、意識消失、顔面蒼白、玉のような汗をかく

【気鬱/気滞】

気の動きが停滞
原因:感情の乱れ、気虚、ストレス、運動不足
症状:腹部の張り感、抑うつ感、怒りっぽい、ゲップやおならが出やすい

【気逆】

気の上昇が強い/下降が弱い
原因:感情の乱れ、外邪
症状:怒りっぽい、頭痛、咳、悪心、嘔吐、めまい

血 イメージ

血は西洋医学で言うところの血液に近いですが、少々意味合いが異なります。

血は「営気」+「津液」で作られます。※津液については次項で解説
そして、心肺の活動を支える「宗気」で運行されます。

このように、血は気と密接な関係にあります。
気の推動作用で全身にくまなく巡り、固摂作用によって血管から漏れ出るのを防いでいます。
また、血は営気で作られているため、血自体が気を運んでいるとも言えます。

血の働き

血は全身に栄養を運び、髪や爪、皮膚、筋肉などの全身の機関や組織に栄養と潤いを与えます。また、身体や精神の統率、制御、安定を図ります。

血の病理

【血虚】

血が不足
原因:飲食物の摂取不足、過労、心労、眼の使い過ぎ、外傷、手術、出産
症状:めまい、顔面蒼白、動機、不眠、物忘れ、多夢、痺れ、痙攣、眼のかすみ、視力減退、爪の変形、月経痛、経血量の減少

【血瘀】

血の運行が滞っている状態
原因:寒熱、気虚、血虚、気滞、外傷、手術
症状:固定性の刺痛、腫れ、月経痛、経血に血塊が多い、紫舌、皮下出血、シミ、色素沈着、便秘

【血熱】

血が熱の影響を受けた状態
原因:熱、過剰な感情の乱れ、辛いものや味の濃いものの偏食
症状:発熱、発赤、発疹、かゆみ、出血、寝汗、口渇、不眠、精神不安、月経過多


血と気は密接に関係しているため、気の不足を伴うことも多いです。

津液

水

津液とは、血以外の正常な水液のことを言います。
涙や鼻水、唾液や関節液、汗も津液と言えます。

後天的に食べ物や水分から得られ、一部は営気と合わさり、血となります。

津液の働き

津液は「津」と「液」に分けられます。

「津」は流動性が高く、皮膚や筋肉を滋潤します。「液」は流動性が低く、関節や臓腑、脳を濡養します。滋潤は潤いを、濡養は栄養を与えます。



津液の病理

【津液不足】


原因:飲食物の摂取不足、熱、過剰な発汗や激しい下痢
症状:口渇、皮膚や髪の乾燥

【痰湿】

津液の動きが停滞した状態
原因:津液に関係する臓腑の機能失調、気滞、多湿、水分の過剰摂取
症状:身体の重だるさ、むくみ、下痢、食欲不振、多痰、運動障害、関節の腫れ、皮膚疾患

【湿熱】

痰湿+熱
原因:慢性的な痰湿、熱、アルコールの多飲
症状:黄色く粘る痰、口が粘る、熱感を伴うだるさ、のどは乾くが飲みたがらない

最後に

いかがでしたでしょうか?

前回に引き続き、今回も東洋医学をテーマに解説しました。
東洋医学で有名な「気」以外にも、人の身体には様々な物質が考えられているのです。

そのおかげで、東洋医学的な観点をすれば、いわゆる「不定愁訴」と言われる患者さんにしか自覚できない症状にも対応できます。

例えば実際の問診で、患者さんが倦怠感や無力感、めまい、息切れ、やたらと汗をかく、体調を崩しやすい、冷えやすいなどの症状を訴えた場合には、「気虚(気の不足)」を疑います。

気の不足を補う治療を行うのはもちろんですが、「なぜ気が不足しているのか?」をきちんと確認します。無理なダイエットはしていないか?胃腸の調子は悪くないか?過労はしてないか?ストレスは感じていないか?など様々です。

西洋医学のように数値やデータにとらわれず、患者さんとの会話や悩みなどの些細な情報も治療のヒントとなります。

次回は東洋医学の基礎理論ラストの「臓象学説」について解説します!

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