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身長を伸ばすために必要なことは?カギは成長ホルモン??【解説・方法】

身長を伸ばす

スタイルを良くしたい、スポーツで活躍したい、理由は様々だと思いますが、学生なら自分の身長を、親御さんなら自分の子供の身長を伸ばしたいと思ったことがあるはずです。

この記事では、そうした思いのある学生やその親御さんを対象に、身長を伸ばす方法についてまとめてみました!

身長を伸ばそうと努力した人とそうでない人では身長に大きな差が出ます。是非この記事を読んで実践し、高い身長を目指してください(^_-)-☆

目次

骨の成長の仕組み

骨の構造

まずは骨がどのように成長するのか知りましょう!
(※面倒な方はここを飛ばしても大丈夫です。)

骨の発生には「膜内骨化」と「軟骨内骨化」に二つの様式があります。

【膜内骨化】

「膜内骨化」は、骨の骨幹部を覆う骨膜の下で起きる骨化であり、外側から骨が付加されていき、太さの成長を起こします。この様式が特に見られるのが、頭蓋骨や鎖骨です。こうしてできた骨は付加骨と呼ばれます。

【軟骨内骨化】


「軟骨内骨化」は、人間のほとんどの骨で起こります。この様式では、軟骨で骨の原型が作られた後に、それが骨に作り変えられていく方法を取り、こうしてできる骨は置換骨と呼ばれます。

軟骨内骨化は、膜性骨化とは逆で、まずは内側に骨を作り始めます。この骨化が始まる点は「一次骨化点」と呼ばれ、柔らかい軟骨の中に、硬い骨の“筒状の芯”を作ります。この“芯”は骨髄やそれが入るスペースである髄腔を作るために必要なものです。続けて、時間を置いて骨端(骨の端)に「二次骨化点」ができます。

先ほどの一次骨化点と二次骨化点の間に挟まれた部分は「骨端軟骨」(別名:骨端板、成長板)と呼ばれます。レントゲンなどではここが線状に見えるので、「骨端線」と呼ばれる場合もあります。ここでは古い骨を壊し、新しい骨を作る「骨代謝」が頻繁に行われており、思春期・成長期に成長ホルモンの分泌が低下するまで縦方向に成長を続けます。

成長ホルモンの分泌は文献にもよりますが、おおよそ13~18歳頃が“ピーク”とされています。大人になると骨端線の閉鎖が起こるため、残念ながら骨代謝による骨端軟骨部の縦方向の成長は見込めなくなります。逆を言うと、思春期の長い時間をかけて身長が伸びるため、焦らずゆっくりと日々の生活で身長を伸ばす努力をすることが大切だということですね!

身長を伸ばすためにできること

成長ホルモンについて知る

矢印 イラスト

成長ホルモン(GH:growth hormone)は主に3つの作用を持ちます。
①骨端軟骨の成長促進
②タンパク質合成(筋肉の成長など)
③血糖値の上昇、脂肪分解促進(代謝up)

成長ホルモンはかつては夜の10時から盛んに分泌されるため、成長ホルモンの分泌を高めるならそれまでに寝なければならないとされていました。しかし現在では、寝る時間は特に関係なく、入眠して3~4時間、さらに言うと最初の90分(ノンレム睡眠時)に特に分泌量がピークを迎えるとされています。この間は脳も休まり、記憶の定着や、運動技能の獲得など、様々な恩恵があります。いずれにせよ、寝る前に携帯をいじらないなど、熟睡できる環境を整えることが大切です。

成長ホルモンは睡眠時に分泌が高まるとお話ししましたが、睡眠時以外にも血中の成長ホルモン濃度が増えるタイミングがあります。それは運動の直後です。ここで言う運動は有酸素運動(ランニングなど)、無酸素運動(ウエイトトレーニングなど)を問いません。成長ホルモンは30歳前後から分泌量の減少が加速するため、成人になっても若々しく健康な身体を維持するために、運動は必要不可欠です。

運動

身長を伸ばそうとする女子

運動と成長ホルモンの関係は先ほどお話しした通りです。

運動の内容としては、骨への刺激も大切になります。骨を横から見ると骨端線(骨端板、成長板)は線状に見えますが、立体的に見れば円盤状です。そのため、骨への刺激は横からの刺激よりも骨の長軸(縦方向)に加わる刺激の方が効果的です。

特に脛骨(けいこつ:スネの骨)や大腿骨(太ももの骨)のような長骨(長い管状の骨)への刺激が大切です。つまり、踵(かかと)から長軸(縦方向)に刺激が加わることで、大腿骨や脛骨の骨端線での成長が促進され、身長がより伸びるわけです。ですので運動の種類としては、バレーボールやバスケットボールといった、ジャンプを頻繁に行うものの方が身長は伸びやすいのです。もちろん走ることでも刺激となりますが、ジャンプ競技の方が身長は伸びやすいです。

「自分はそういう運動はしないから・・・」とあきらめてはいけません。大事なのは踵から骨長軸への刺激ですから、そういった刺激を日ごろから加えれば良いのです。ジャンプも良いのですが、上の写真のように「踵ドンドン」が隙間時間に気軽にできるのでお勧めです。

睡眠

夜に布団で寝る子供

入眠・熟睡をスムーズにできることが成長ホルモンの分泌に大切です。そのために今日からできる方法を5つご紹介いたします。

【①就寝前の運動は控える】

睡眠時は自律神経のうち副交感神経と言って、身体をリラックスさせる神経が優位となります。就寝前に運動をすると自律神経のうち身体を興奮・活動状態にさせる交感神経が優位となり、いわゆる「興奮して眠れない」といった状態となります。

また、人間は寝る準備の段階から身体の深部の体温が下がり始めますので、運動で深部の体温を上げることは逆効果です。副交感神経を優位にさせ、深部体温を上げず、血行を良くし、部活動などの運動のパフォーマンスを向上させるのには、ストレッチが効果的です。注意としては、副交感神経を優位にさせるために「気持ちがいいと感じる強さ」でストレッチを行うことが大事です。柔軟性をつけようとして痛みを我慢して行うストレッチは交感神経を優位にしてしまいます。


【②就寝前に明るい色は避ける】

テレビや部屋の照明、携帯電話などの明るい光は避け、就寝する時間の1時間前には部屋を暖色の間接照明程度に抑えましょう。


【③湯船に浸かる】

寝る準備段階から身体の深部の体温が下がり始めることは先ほどお話ししましたが、湯船に適切に浸かると、そうした身体の変化を促す効果が期待できます。湯船にゆっくりと浸かって深部体温を一時的に上げると、シャワーの時に比べて時間をかけてゆっくりと深部体温が下がります。このことは入眠をしやすくするだけでなく、副交感神経も優位になりやすくします。

<おすすめの入浴方法>
・熱すぎず、ぬるすぎない温度(40度くらい)で、10分~15分ほど入浴しましょう。
・深部体温が下がるのに時間がかかります。就寝の1時間前に済ませましょう。



【④水出し緑茶を就寝前に飲む】

昔は温かいココアが定番でしたが、今は水出し緑茶です。メリットは3つあります。
⑴水出しではカフェインが抽出されない
⑵冷たい飲み物の方が深部体温を下げる
⑶水出し緑茶に含まれる「テアニン」にリラックスと安眠作用がある


【⑤きちんとパジャマに着替える】

入眠時の皮膚表面の感覚はいわゆる「スイッチ」となります。実際にきちんと決まったパジャマを着て寝た方が入眠・安眠効果が高いことも報告されています。夏は長ズボンに半袖、冬は長ズボンに長袖が良いです。

ストレスの軽減

ストレスを感じる男性

人間関係や環境など、人は様々なストレスを受けます。ストレスを受けると、自律神経が反応をします。その結果自律神経の乱れとして様々な症状が現れます。だるさ、不眠症、食欲不振、やる気の減退など様々です。自律神経の乱れは成長ホルモンの分泌量に影響を及ぼします。特に成長ホルモンの分泌がピークとなる思春期は多感なため、ストレスを感じることも多いのです。

自律神経については過去の記事で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてみてください。

食事・栄養

ミルクのイラスト

当たり前ですが、五大栄養素である糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく取れる食事を摂りましょう。また、食事の回数も朝・昼・晩と規則正しく摂りましょう。必要であれば部活動などの前に夕方の軽食も摂りましょう。ただし、いずれの場合も過食・偏食はもちろんNGです。また、人工甘味料や酸化防止剤などの添加物も思春期の時期にはなるべく避けた方が良いでしょう。

特に身長を伸ばすのに大事なものを挙げておきます。

【タンパク質】

骨を鉄筋コンクリートだとすると、「鉄筋」の役割をするコラーゲンを作るのに必要です。ご自身(子供)の体重と同じグラム量以上を摂るようにしましょう。体重60kgの人は一日60g以上のタンパク質です。タンパク質は一度に吸収される量は大体20gほどなので、一度に摂ろうとせず、なるべく食事ごとに分割した方が良いです。


【カルシウム】

思春期の男性は一日当たり800~1000mg以上、女性は700~800mg以上を摂るように心がけましょう!牛乳でも良いですが、できれば食事でも摂れると良いですね!
※炭酸飲料で骨が溶けるというのは迷信です。


【ビタミンD】

ビタミンDはカルシウムの吸収に必要不可欠なビタミンです。日光の紫外線が皮膚に当たることでビタミンDは人間の体内でも合成することができます。そのため、食事で一日当たり6㎍ほど取れば十分ですが、近年は紫外線カットの日焼け止めや衣服が多く、ビタミンDが体内で合成されづらい人が多いです(特に女性)。
・参考外部サイト:ビタミンDの多い食品と、含有量一覧表 | 簡単!栄養andカロリー計算


【ビタミンK】

ビタミンKも大事な栄養素です。骨を鉄筋コンクリートだとすると鉄筋部分はコラーゲンで、コンクリート部分はカルシウムですが、その二つを吸着させるタンパク質をつくるのにビタミンKが必要です。一日300㎍ほど摂れると理想的です。
・参考外部サイト:ビタミンKが多い食べ物・食品ランキング TOP100|くすりの健日本堂

※インスタント食品は摂らないようにしましょう!
インスタント食品に含まれるリンは腸からのカルシウムの吸収を阻害しますし、塩分は摂りすぎるとカルシウムを尿中に排泄してしまいます。カフェインの摂りすぎも要注意です。

※身長を伸ばすためには、食事と栄養の管理が必要不可欠です。特に思春期の女性では、人からの見た目を気にして、自分の健康的な適性体重ではなく、周りと比較した見た目を重視する傾向が高いため、間違ったダイエットや食事制限をしがちなので注意が必要です。

最後に

骨のイラスト

いかがでしたでしょうか?

身長を伸ばすのには、思春期がいわゆるボーナスタイムです!結局のところは運動・睡眠・食事・ストレスフリーな生活をするといった健康的な生活を心がけることが大切ということですね!身長をすくすく伸ばすには、健康的な生活習慣を心がけ、のびのびした生活をするようにしましょう!

O脚やX脚の矯正で身長の“改善”も可能ですので、そちらも参考までにご覧ください。

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