おうち時間でのセルフケアには「お灸」!方法・道具・注意点・効果について解説!
今年は大寒波で寒い日が続きますね。
コロナウイルスの外出自粛の中、体調を崩す方も多いと思います。
そこでお勧めなのが、「セルフ灸」です!
文字通り、自分でお灸をして体調を整える方法になるのですが、
・火傷が心配
・何を買えばいいのかわからない
・用意するものは何?
・どうやってやるの?
・そもそも自分でできるの?
など、不安もあるかと思います。
この記事でそうした不安を解消し、セルフ灸がコロナ渦におけるセルフケア、お家時間での過ごし方の一つになればと思います。
目次
お灸の効果
お灸をするツボ自体の効果も期待できますが、お灸自体も場所に関係なく様々な効果があります。
・自律神経の調節
・誘導作用
:血流が悪い所には刺激で血液を集め、充血したところには離れたところを刺激して、充血した血液を移動させる。・転調作用
:アレルギー体質などを刺激によって改善させる・防御・免疫作用
:免疫力を高め、感染を防ぐ・消炎作用
:血流の改善より、白血球や血小板を集め、炎症を抑える・代謝の向上
:熱刺激による代謝が亢進・増血作用
:血管の拡張により、血液が増加・止血作用
:血が固まるまでの時間が短縮・強心作用
:心臓や血管などの循環器系の機能が亢進簡単にまとめると、お灸をすると、血行が良くなり、肩こりなどの血行不良に効果があるだけでなく、冷えの改善や免疫力の向上、イライラなどの精神面やストレスに効果があり、自律神経を整えて身体の調子を向上させてくれます。
これほどの効果を自宅でできるわけですから、やらないのはもったいないですよね!
自宅での体調のセルフケアには「台座灸(長生灸・せんねん灸)」
台座灸(長生灸・せんねん灸)は家庭用のお灸としてとても優れています。
(写真向かって左:長生灸 右:せんねん灸)
ですが、もちろん火を扱いますし、お灸はお灸なのでいくつかの注意点があります。
用意するもの
➀灰皿
使用済みの台座灸の処分に使います。もし火が心配であれば、あらかじめ水を入れておくと安心です。
台座灸の使用後は灰皿にうつし、台座灸が燃焼していないことを確認したのち、燃えるごみとして処分します。
➁ライター
慣れるまでは柄の長いチャッカマンやマッチの方が怖くありません
③台座灸(長生灸・せんねん灸)
※市販の台座灸には様々な種類があります。熱量、におい、煙の量等様々ですが、初めての場合は熱量が少ない低刺激(ソフトタイプ、ライトタイプ)のモノを選びましょう。(長生灸・せんねん灸はどちらでも基本的には同じです。)
後述しますが、初めての施灸で強い刺激のモノを使用すると、「灸あたり」を起こしてしまうことがあります。
実際にセルフ灸をしてみましょう!
<台座灸の使用手順>
➀まずは自分の症状に合ったツボを探しましょう!「症状名+ツボ」でネットで検索をして見つけてみましょう。
➁ツボの場所は「凹み」や「骨や筋肉の際」であることが多いです。ツボの大体の場所を押してみて、ズーンと少し痛い感じがする場所がツボです。
③ツボの場所にサインペンやボールペンで印をつけましょう。
➃台座灸を取り出し、ライターなどで先端部分に火をつけます(台座灸を貼ってから点火しても問題はありません)。この時、先端に火が付けば点火は充分です。徐々に台座の方へ燃焼していきます。
⑤先端に火が付いたのを確認したら、先ほど印をつけたツボに置きましょう。台座の底面は肌に付くように粘着面になっているものが多いので、少し押し込むようにするとさらに転倒しづらくなります。
⑥台座の下まで燃焼が終わっても、熱感を感じている間は温熱の効果は持続しています。熱感が無くなったと感じたり、途中でヒリヒリと熱い感じがしたら台座灸を除去します。
⑦熱感をあまり感じなかった場合は、同じ個所に2回、3回と行うのも効果的です。
「灸あたり」に注意
施灸温度が高すぎたり、初めて施灸する方は、「灸あたり」と言って、全身の倦怠感や疲労感、頭痛やめまい、食欲不振や吐き気を起こすことがあります。
灸あたりを起こしたら、横になって安静を保ちましょう。灸あたりを起こさないために、最初は少ない刺激での施灸が良いです。
<灸あたりを起こしやすい人>
・子供・女性・やせ型・神経質・ダイエット中・疲労状態・お灸未経験の方は施灸量に注意してください。
最後に
台座灸に含まれる艾(もぐさ)はヨモギの葉を原料としてつくられます。
灸師は、特に加工されず精製されただけの艾である散艾(ちりもぐさ)を用います。灸師はこの散艾をひねって、大小さまざまな円錐状の形に整えて施灸します。この時の大きさや硬さ、使う艾の品質により、感じ方は全く異なります。
灸師は患者さんの状態を見極め、最適な温度や熱感の深達度をコントロールします。散艾はネットで購入が可能ですが、見よう見まねで散艾を用いて施灸しようとすると、ひどい火傷を起こしてしまう危険がありますので、一般の方は使用しないでください。
鍼灸院では患者さんの体質・状態を把握して施灸しますので、ご自身でセルフケアを行いたい際には、その旨を鍼灸師に伝えれば、症状に合ったツボを教えてくれます。自分の身体の状態も東洋医学的に診察してくれるので、一度鍼灸院へ行ってみるのも良いかと思います!
それでは、良いお灸体験を!(^_-)-☆