冷え性タイプ別改善方法!【あなたはどの冷え性?運動は必要?】⇒解説します!
冷え性でお悩みの方は多いと思います。しかし、冷え性は「病気」としては認識されず、自覚症状としての「つらさ」を感じてもあまり周囲の人に理解されず、またその改善方法も人によって異なります。
手足の指先が冷たく感じる人、足だけ冷たく感じる人、体温が低く、常に寒さを感じやすい人など、冷え性には個人差があります。ですが、きちんと自分の冷え性の原因を理解し、その改善に努めれば十分に改善することが可能です。
この記事では冷え性をタイプ別に分け、その原因別・症状別に改善方法をお伝えします!
冷え性でお困りの方は必見の記事となっておりますので、冷え性改善のヒントになればと思います。
目次
- ○ そもそも冷え性とは?
- ○ 冷え性の原因
- ・原因➀熱が身体で作れない
- ・原因➁温度調節ができない(ムラができる)
- ・原因③熱が失われてしまう(逃げてしまう)
- ・原因と改善方法まとめ
- ○ 症状別!あなたの冷え性のタイプは?タイプ別改善方法
- ・➀全身型
- ・下半身型
- ・手足型
- ・内蔵型(魔法瓶型)
- ○ 最後に
そもそも冷え性とは?
実は、冷え性の明確な定義はありません。あくまで自分自身で身体の冷え症状をつらく感じるかどうか、という“主観”による自覚症状です。
ですので、冷えてつらいと感じれば冷え性ですし、特に感じなければ冷え性ではありません。(後半で解説しますが、「隠れ冷え性」の人も中にはいます)
では、なぜ冷え感を強く感じてしまうのか?それは、様々な原因で身体の中の温度差が広がり、熱の分布に“ムラ”ができてしまうからです。なので冷え性を自覚しても、体温を測ったところで体温が極端に下がっているわけではなく、“部分的に”感じる人が多いのです。
冷え性の原因
冷え性の原因は大きく3つです。
➀熱が作れない
➁温度調節ができない(ムラができる)
③熱が失われてしまう(逃げてしまう)
※➀➁③のうち、特に自分に当てはまるものをメインの原因と考えても良いですが、それぞれが単独で冷え性を起こすというよりも、これら3つの原因が互いに関係しあい、冷え性をおこします。
原因➀熱が身体で作れない
ダイエットなどの食事制限や運動不足、筋肉量の低下などにより基礎代謝が低いことが原因で起こります。
人間は食事をとったり、筋肉を使うことで基礎代謝が上がり、熱を生み出し、体温を維持します。食事制限をしている人や運動習慣の無い方は、体型に関わらずそもそもの体温が低い傾向にあります。
ですので、まずは筋肉をつけるための運動と、それに見合う十分なカロリーを摂取することが必要になります。
原因➁温度調節ができない(ムラができる)
食事や筋肉で作られた熱は血液によって全身に運ばれます。血液は血管を通りますが、血管の太さを調整するのは自律神経のうち、交感神経というものが調整しています。
交感神経がストレスで過剰になると、血管が細くなり、血液が身体の隅々に流れることができず、手足の指先などに部分的な冷えを感じます。
ここで言うストレスとは、人間関係や不安などの社会的、精神的なもの以外に、寒さなどの“刺激”もストレスになります。そのため、冬などの寒い時期や夏の冷房に当たるとより一層冷えを自覚します。また、血管に影響を及ぼすアルコールや煙草、カフェインを摂取するのも控えた方が良いです。
長時間同じ姿勢をすることでも一部の筋肉が硬くなり、血行不良を起こし、体温のムラを起こします。そのため、軽めの運動やストレッチなどで筋肉を緩め、姿勢を整えることも大切です。
まとめると、自律神経の乱れを整える(適切な睡眠、栄養管理、趣味など)、ストレス管理、アルコール、煙草、カフェインは控えること、軽めの運動・ストレッチをすることが大切です。
原因③熱が失われてしまう(逃げてしまう)
皮下脂肪は人間の身体で断熱材の役割を果たしています。皮下脂肪の少ない痩せた方や高齢者は、皮膚の外に熱が逃げやすい状態のため、冷えを自覚しやすくなります。
先ほど➁で説明した交感神経の異常も熱が失われてしまう原因の一つです。体が大きい人や、交感神経が緊張している方は発汗量が増えます。この汗が冷えてしまうと熱も一緒に奪われてしまい、冷えの原因となります。
この場合は身体を温めても熱が奪われてしまうので、熱を逃がさないように、屋内でのウインドブレーカーの着用など、特に“保温”に努めることが大切になります。
原因と改善方法まとめ
※冷えの原因として➀➁③が同時にある方も多いです。そのため、改善方法をまとめると、
症状別!あなたの冷え性のタイプは?タイプ別改善方法
では、実際に現れる冷え性の症状別にその対策について細かく解説していきます。
冷え性の症状の出方は大きく4つです。
・➀全身型
・➁下半身型
・③手足型
・➃内蔵型(魔法瓶型)
➀全身型
全身型の冷え性は、文字通り全身が冷えています。その他の冷え性との大きな違いは、冷え性の自覚症状が“冷え”ではないことが多いという点です。
「冷え性なのに冷えを感じないってどういうこと?」と思いますよね?これについて解説していきます。
冒頭でも説明しましたが、冷えを感じるのは身体の熱の分布に“ムラ”ができてしまっているからです。しかし、全身型の冷え性は代謝が低く、体温、血圧ともに低い方です。この場合、手足も内臓も全身が冷えているため、「〇〇が特に冷える感じがする」というように部分的に冷えを感じづらくなっています。
その代わり、寒さにめっぽう弱いのも特徴で、「冷えてつらい」よりも「寒くてつらい」の方が先行します。こたつから出られない、布団から出られない、湯船から出られない、温かい飲み物が手放せないのもこのタイプです。
このような全身型の冷え性の方は、いわゆる「隠れ冷え性」の方です。その症状は、「なんだかやる気が出ない」「疲れやすい」「汗をあまりかかない」「低体温気味」「体調を崩しやすい」「よく風邪を引く」「朝起きるのがしんどい」「寒さにめっぽう弱い」「すぐお腹を壊す」「便秘気味」「肩がやたらと凝る」「締め付けられるような頭痛」などです。
全身型の冷え性の原因は特に「原因➀熱が作れない」方が多いので、筋肉をつけるための運動と、それに見合う十分なカロリーを摂取することが大切になります。
下半身型
下半身型の冷え性はおそらく最も多いタイプの冷え性です。下半身型の冷え性の方は、「上半身が温かくて、下半身が冷えている」状態で、東洋医学では「上熱下寒」という状態です。
この冷え性の原因は、特に「原因➁温度調節ができない」方が多いです。長時間のデスクワークや座位、自律神経の乱れ、アルコール、煙草、カフェインによって下半身の血行不良を起こしてしまうのです。
下半身型の冷え性の方は、冷えの症状以外にも、「便秘や下痢」「片頭痛」「食欲がないときがある」「イライラしやすい」「眠りが浅く、なかなか寝付けない」などの自律神経の乱れによる症状や、「首肩こり」「腰痛」「膝痛」「お尻の痛み」など、筋肉・骨格系の症状も出やすいです。
自律神経の乱れを整えることや、筋肉・骨格系の症状(特に腰から下)があるのであれば、そちらのケアも必要になります。もし筋肉骨格系の異常がなかったとしても、下半身の筋緊張の改善や血行改善を目的に、お尻に硬式のテニスボールを当て、お尻の筋肉を緩めるのも良いですし、下半身にセルフでお灸をするもの良いです。
手足型
手足型の冷え性は、身体の体幹部分は温かいのに、手も足もどちらも同じくらい冷えを感じる方です。いわゆる「末端冷え性」の方です。
手足型の冷え性は、「原因➀熱が作れない」「原因➁温度調節ができない」という2つ、もしくは3つの原因が考えられます。
注意点としては、手と足に冷え症状が出るからと言って、それぞれが別の原因で起きている可能性もあります。具体的には、手の冷えは頸椎やその周囲の筋肉が原因で血行不良を起こし、足の冷えは腰や下半身の筋肉が原因で血行不良をそれぞれ別々に起こしているパターンです。特に手や足に痺れを感じている方は要注意です。
手足型の冷え性の方は、
➀筋肉をつけるための運動と、それに見合う十分なカロリーを摂取する
➁自律神経の乱れを整える(適切な睡眠、栄養管理、趣味など)、ストレス管理、アルコール、煙草、カフェインは控えること、軽めの運動・ストレッチをする
③熱を逃がさないように“保温”に努める
などが大切ですし、筋肉や骨格の痛み、違和感、痺れがあるのであれば専門家の診察を受けるのも大切です。
手足型の冷え性は身体の自律神経の問題なので、手足を温めてもなかなか改善しないことも多いです。保温する方法は手足ではなく、温かい体幹部分を腹巻などでさらに温めてあげて、手足の指先をストレッチしてあげると良いです。体幹部分で温めた血液を末端部分に送るイメージです。
内蔵型(魔法瓶型)
内蔵型(魔法瓶型)は⑴身体の内側が冷えており、外側が温かい状態の冷え性と、逆に⑵身体の内側が温かく、外側が冷たい状態の冷え性があります。中には、脂肪の付きやすい腹部や腰回りにだけ冷えを感じる方もいます。
⑴身体の内側が冷えており、外側が温かい状態の冷え性
発汗はしやすく、一見代謝が良さそうに見えますが、汗が引くことで身体の熱が奪われます。さらに、内臓が冷えやすいので、胃腸の調子が悪くなることが多く、体温も低めです。体の中ではお腹周りや腰のあたりに冷えを感じやすいです。
⑵身体の内側が温かく、外側が冷たい状態の冷え性
このタイプの冷え性の方は肥満気味の方に多く、食欲旺盛で体重が重めの人が多いです。自律神経の乱れによって副交感神経が有位になっており、食欲が旺盛になり、体重も増加傾向です。皮下脂肪により魔法瓶状態になります。
これらのタイプの冷え性の主な原因は「原因➁温度調節ができない(ムラができる)」「③熱が失われてしまう(逃げてしまう)」の2つ、あるいは3つです。
肥満気味の方はカロリー制限によるダイエットではなく、筋肉量を増やすトレーニングをすることが大切です。温かい食べ物を中心に食べ、身体全体を動かすような運動や体操が効果的です。また、日中活動すべき時間には身体をきちんと動かし、夜には夜更かしせずに十分睡眠時間をとるなど、身体の内外の活動にメリハリをつけましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか?
いずれの冷え性の場合でも、温めるだけでは根本的な解決にならないことがほとんどです。自律神経の乱れを整えることはもちろん大切ですが、最も効果的なのは運動です。
また、体質改善や自律神経の調節には鍼灸治療も期待できますので、ぜひお近くの鍼灸院に相談してみてください!自宅でできる簡単な運動の方法や、様々なヒントは過去の記事をご覧ください!
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