夏バテの予防・改善方法、睡眠法、摂るべき栄養、睡眠法などについても解説!
最近暑い日が続いていますが、体調は大丈夫でしょうか?
この記事では
・体温について
・夏バテの症状・原因・予防法・対策
等について解説していきます!
夏バテでお悩みの方や予防法を知りたい方必見です!
目次
- ○ 体温の基礎知識
- ・体温
- ・体温の変動
- ・体温調節の仕組み
- ○ 夏バテとは
- ・夏バテの症状
- ・夏バテの主な原因
- ○ 夏バテの予防・改善方法
- ・➀規則正しい生活
- ・➁水分は正しく摂取
- ・➂暑さで睡眠不足にならないために
- ・➃食欲を増進させる
- ・⑤閉じた汗腺を復活させる/暑熱順化
- ○ 最後に
体温の基礎知識
人間は恒温動物であり、外気温が変化しても体温は一定の範囲内に保たれます。
人間の体内で様々な化学変化を起こすのには、この一定の範囲内の体温でなければなりません。そのため、人間が生きていくうえで体温を一定に保つ仕組みは必要不可欠なのです。
この体温調節の仕組みが、夏バテや熱中症と密接に関係していますので、その仕組みについて解説していきます。
夏バテの原因や対策、症状についてすぐさま知りたい方は画面下にスクロールしても全く問題ありません('◇')ゞ
体温
体温は身体の深部の温度である「核心温度(深部体温)」と、皮膚の温度である「外殻温度」に分けられます。
【核心温度】
腋窩(わきの下)、口腔、直腸で測定することができます。この時の健康な成人の体温は以下の通りです。腋窩温:36.0~36.7℃
口腔温:36.5~37.0℃
直腸温:37.0~37.5℃
※口腔温や直腸温は身体の内部を測定しますが、腋窩温は正確には皮膚温です。わきの下を一定時間閉じることで、外気の影響を受けづらくなり、深部体温に近い温度を測定することができます。
【外殻温度】
皮膚温は身体の部位によって大きく異なります。一般的には、皮膚温は体幹部から末梢に行くに従い、温度が下がっていきます。また、測定の際には外気の影響を大きく受けるため、体温の測定には不向きです。
体温の変動
➀日周期リズム(概日リズム)による変動
早朝3~6時:最低、午後3~6時:最高
体温は一日の中でも変動します。その差は0.5℃~0,7℃ほどです。
➁年齢による変動
新生児:体温調節が未熟なため変動しやすい
老年:低温傾向
➂性周期による変動
卵胞期:低温傾向
黄体期:高温傾向
その差は約0.5℃ほど
体温調節の仕組み
人間には体温をある程度一定に保つための仕組みが備わっています。体温調節の司令塔は脳の視床下部と呼ばれる場所です。外気温の変化や体内の血液の温度変化をセンサーが受け取ると、その情報が視床下部へと伝えられます。
実はこの視床下部は、自律神経の最高中枢でもあるので、自律神経の乱れと体温調節は密接に関係しているのです。
では、どのようにして体温の調節をしているのでしょうか?今回は外気温が上昇している今の時期に起きる仕組みについて解説していきます。
【外気温上昇時や運動時の体温調節のしくみ】
外気温が上昇して皮膚温が上昇したり、運動で体内の深部体温が上昇すると、体温を一定にするための仕組みが働きます。
身体の温度センサーから体温の上昇を受け取った視床下部は、交感神経と呼ばれる自律神経を通じて命令を出します。
命令を受けた汗腺と皮膚の血管は放熱のために拡張を起こします。
【汗腺の働き】
汗腺からでた汗が蒸発する際の気化熱によって、熱が外へ放散されます。【皮膚血管拡張】
皮膚表面の血管が拡張することで、皮膚表面付近に血液が多く集まり、外に熱を逃がします。暑いときに皮膚が赤みを帯びるのもこの働きによります。夏バテとは
夏バテは病気ではありません。外気の暑さや、長時間の冷房、またはその寒暖差が原因となって起こる症状の総称です。
これにより、身体の調子を自動で整える自律神経が乱れ、夏バテを起こします。
夏バテの症状
➀身体のだるさ・倦怠感・疲労感
➁食欲不振(食欲が出ない)
➂頭痛
➃身体のほてり・のぼせ感
⑤やる気が出ない
⑥イライラしやすい
⑦下痢・便秘
⑧胃もたれ
⑨立ち眩み
⑩寝不足
⑪むくみ
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夏バテの主な原因
➀自律神経の乱れ
➁水分の間違えた取り方
➂暑さによる睡眠不足
➃汗によるミネラルやビタミン不足
夏バテの予防・改善方法
➀規則正しい生活
まずは規則正しい生活をすることが大切になります。バランスの取れた食事を1日3回決まった時間に摂ります。アルコールは脱水の原因にもなるので控えましょう。睡眠はできれば8時間は確保したいところです。
➁水分は正しく摂取
アルコールはもちろん控えましょう。また、水分の取り方にもコツがあります。水分は一度に体内に吸収できる量が決まっているので、一度の水分摂取で大量に飲んでしまいますと、尿として排泄されてしまいます。そのため、こまめな水分摂取が必要となります。
人間の身体の約60%は水でできています。この水分の内、2%が失われると人間は喉の渇きを感じます。また、筋肉の痙攣は8%~10%です。
つまり、人間は喉の渇きを感じた段階で脱水状態に陥ってい降り、筋肉の痙攣は意識を失う一歩手前の状態ということです。
「喉が渇く前に水分補給」が大事であるということです。
この時の水分補給量は約100~200mlほど(コップ一杯程度)で構いません。常に水分を持ち歩き、定期摂取が大切です。
【運動における水分摂取】
理想は、自分の行う運動時の発汗量を調べておくことです。そのためには以下の計算を行います。(運動前の体重)ー(運動後の体重)+運動中の飲水量=失った水分量(発汗量)
※運動後の服は汗を吸っているので、扱いに注意してください。
例)50kgー49kg+1ℓ=2ℓ
最低でもこの水分量を運動中に複数回に分けて緩やかに摂取する必要があります。
発汗によって失うのは水分だけではなく、塩分も補わなければなりません。塩分は0.1~0.2%濃度が良いとされており、市販のスポーツドリンクの場合、成分表示にナトリウムが100mLあたり40~80mg含まれていれば0.1~0.2%の食塩水と同じ塩分の割合になります。
➂暑さで睡眠不足にならないために
寝苦しくて眠れないようなときは、エアコンの冷房を夜間つけっぱなしにしておきましょう。この時の温度設定はやや低めの26度前後で、お休みモードなどの機能があればこれを活用します。
冷房とセットで使いたいのがサーキュレーターです。扇風機と違い、室内の空気を循環させるもののため、エアコンの風で直接冷えすぎることを防いだり、効率良く室内の気温・気流を快適にしてくれます。
この際の寝具ですが、薄手の掛け布団ではなく理想は羽毛掛布団です。
夏でも羽毛布団!?と思われそうですが、羽毛は体温を保温するための寝具で、温めるためのモノではありません。冬のダウンジャケットを薄手の服の上から来た方が温かく感じるのはそのためです。
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➃食欲を増進させる
栄養のバランスがとれた食事に加えて、特に取りたい栄養素はビタミンB群です。
ビタミンB群は糖代謝や脂質代謝、アミノ酸代謝といったエネルギーを生み出す際によく使われます。しかし、水溶性ビタミンであるビタミンB群は、尿や汗と共に排出され、特に夏は体内で不足しがちになります。
ビタミンB群が多く含まれる食べ物
大豆、ごま、豚肉、ほうれん草、ピーナッツ、納豆、卵、まぐろ、カツオ、鶏肉、バナナ、レバー、牛乳 等
その他、食欲を増進させるのにサッパリとした調味料で味付けを工夫してみましょう。
例)ワサビ、山椒、お酢、レモン、生姜、梅干し など
どうしても食欲が出ない場合には、栄養ドリンクを飲むのもお勧めです。
⑤閉じた汗腺を復活させる/暑熱順化
汗腺は運動不足や冷房の効いた部屋などにより汗をかく機会が減ると、汗腺の発汗機能は衰えていきます。発汗機能が衰えると体温調節がうまくいかなくなるので、夏バテや熱中症を起こしやすくしてしまうのです。
ですが、汗腺は復活させることができます。それには適度な運動が必要不可欠です。
早朝、もしくは夕方の涼しい時間に、1日30分程度、汗が皮膚ににじむ程度の運動で大丈夫です。
少しの運動でも発汗機能は改善します。それだけでなく、食欲増進、睡眠の質向上、自律神経の調子も整います。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は夏バテについて解説しました。
暑い日やコロナ過のマスク生活はまだまだ続きますが、夏バテを克服し、少しでも元気に毎日を過ごしていきたいですね(^_-)-☆