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肩の痛みでお悩みの方へ。特定の角度で痛む肩の痛みは肩峰下インピンジメントかもしれません!

肩が痛い女性 

「肩が特定の角度で痛い」「夜間就寝中に肩の痛みで目が覚める」「重いものを持つと肩が痛い」などの症状でお悩みの方はぜひ本記事をご覧ください。

この記事では、肩の痛みのうち44%〜75%の診断を受ける「肩峰下インピンジメント症候群」について解説していきます。

上記症状だけでは五十肩に似ている部分もあり、自分で五十肩と思い込んでいる方も少なくありませんので、この記事を機に接骨院や整形外科の受診をおすすめいたします。

五十肩についてはこちら  関連記事「その痛み本当に五十肩?」

目次

肩関節の構造について知りましょう!

肩関節の構造 イラスト

肩関節は、肩甲骨の凹と、上腕骨の凸が組み合わせって出来ている球状の関節です。(※正しくは、肩甲骨と上腕骨でできる「肩甲上腕関節」と呼びます。ここではわかりやすいように「肩関節」で統一します。)

自分で肩を動かしてもわかるように、上下前後内外に広い可動域があり、人体の中で最も広い可動域を持ちます。これを可能にしている要素が ①凹と凸の形 ②凹と凸のつながり方 です。

①肩関節の凹と凸の形

通常関節は、受け皿となる凹と、突起側の凸がはまり込んで一つの関節を作ります。しかし、肩関節は例外的に受け皿側である肩甲骨の凹がかなり浅く、小さくできています。

例えるならば、ゴルフのピンとゴルフボールのイメージです。一見不安定な構造に見えますが、これにより広い範囲に関節を動かすことが可能となっています。
※細かい解剖学的構造についてはここでは割愛します。

②肩関節の凹と凸のつながり方

腱板のイラスト

人体で関節が外れてしまわないように補強しているものは「靭帯」です。関節が可動範囲を超えて動くと、靭帯が損傷されます。これが捻挫です。

靭帯は伸縮性がほぼ無く、強靭な繊維で作られています。もちろん肩関節にも複数の靭帯が存在し、特に下関節上腕靭帯は肩の前方脱臼を抑える重要な働きをしています。

しかし、肩関節の安定には靭帯だけでは不十分です。というのも、肩関節の凹は外向きについているので、体の真横にある腕は常に“地面に向かって落ちそうになっている”からです。例えるならば、ゴルフのピンを横向きにして、凹にゴルフボールを置いても下に落ちてしまう状態です。

これに一役買っているのが、「腱板」です。腱板は棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋という肩甲骨から上腕骨につく4つの筋肉の腱が一体化してできている、文字通り腱の板です。

この強靭な腱板が肩甲骨の凹に上腕骨の凸を“落ちないように引き付ける”ことで、安定化させています。また、腱板の上には肩峰下滑液包と呼ばれる袋があり、これにより腱板が滑らかな動きができるようにしています。

肩峰下インピンジメント症候群とは

肩の痛みで服が着れない男性のイラスト

前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ肩峰下インピンジメント症候群について解説していきます。

先ほど説明したように、肩関節は広い可動域を持つ代わりに、安定性に筋肉の腱を用いています。そのため、人体の他の腱よりも負荷がかかりやすいのです。

腱板(特に棘上筋)や肩峰下滑液包は、繰り返される肩の上げ下げの中で肩関節の狭い隙間で衝突を繰り返し起こします。これにより、腱板の炎症である腱板炎や、肩峰下滑液包の炎症である肩峰下滑液包炎をおこします。また、更に悪化すると最終的に腱板が断裂してしまうこともあります。慢性化すると骨の棘ができ、これが痛みの原因となる事もあります。こうした病態を総称して、「肩峰下インピンジメント症候群」と呼びます。仕事やスポーツで肩をよく使う方に多く見られます。

【症状】
・肩関節の上げ下げでの痛み(特に真横に60度~120度で痛み)
・一定の角度での痛みや引っ掛かり感
・夜間うずくような痛みが出ることもある(夜間痛)
・筋力の低下や脱力感

【処置】
・急性期はアイシングを行い、痛みの出る動作を極力避ける
・日常生活指導
・テーピング療法
・超音波による温熱療法
・筋バランスを整え、肩関節の安定性を高める
・医科による局所麻酔薬やステロイド注射、肩峰下除圧術などのオペ
など

最後に

肩の施術を受ける女性

いかがでしたでしょうか。

今回は肩の痛みで多い肩峰下インピンジメントについて解説しました。

肩峰下インピンジメント症候群は、使えば使うほど悪化していきます。
似たような症状や気になる症状がある方は、自己判断せずにお近くの接骨院や整形外科の受診をおすすめいたします!



なお、五十肩についての詳しい記事は下の記事で説明しておりますので、こちらも併せてご覧ください。

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