ダイエットに断食!?ファスティングダイエットは安全?断食の実際を解説!
ダイエットについて調べたことがある人ならば、一度は聞いたことがあるのが「断食(ファスティング)ダイエット」。
元々は宗教的な意味合いの強かった断食ですが、現代では治療にも応用されています。
欧米では肥満症の治療に、ロシアでは主として精神病患者に、日本では心身症の治療に応用されています。
これをダイエットに活用したものが「断食(ファスティング)ダイエット」ですが、実際にどのような効果が期待できるのか興味がある方は一度ご覧ください!!
「断食療法」に関しての概要は下記外部リンクをご覧ください。
〇外部リンク:「断食療法」
〇内部リンクおすすめ「腸活!食物繊維で腸を整えよう!体調不良がある方は腸が原因かもしれません!」
目次
- ○ 断食・ファスティングダイエットとは?
- ○ 断食・ファスティングダイエットの経過・効果
- ○ 身体のなかで起きていること
- ・➀黒い便(宿便?)の正体
- ・➁下痢(デトックス?)の正体
- ・➂身体が楽に感じてくる正体
- ○ 体重が短期間で落ちる理由
- ・断食・ファスティングの実際
- ・話題となった「16時間断食」とは?
- ○ 断食・ファスティングの結果
- ○ 最後に
断食・ファスティングダイエットとは?
ファスティングとは断食のことです。
断食は、古くは宗教的な儀式や精神的修行として行われてきました。
それが近年、病気の治療や健康増進として、欧米でも脚光を浴びています。
ファスティングダイエットとは、ダイエットだけではなく、ビタミンやミネラルを補給しながら断食をすることで、体の中に溜まった老廃物や有害物質を排出し、腸内環境が整ことで体の内側からの健康も目指す方法と言われています。
断食・ファスティングダイエットの経過・効果
一般的に、ファスティング期間中は固形の食べ物を断ち、水や酵素ドリンクなど飲み物のみ摂取します。
断食・ファスティングを開始すると、やがて黒い便(宿便?)が出てきます。
その後しばらくすると下痢(水溶性の便)がでてきます。(デトックス?)
それが落ち着くと体調が回復してきてだんだん身体が楽になります。
身体のなかで起きていること
➀黒い便(宿便?)の正体
断食・ファスティングを始めて最初に出てくる黒い便は宿便ではありません。
実際は「腸内細菌の死骸」です。
一応便なのには変わりませんが、腸内細菌の栄養が不足することで腸内細菌が死に、それが黒い便となって排出されるのです。
「断食しているのに便が出た!これは宿便だ!」というのは誤った認識です。
➁下痢(デトックス?)の正体
大腸のエネルギー源は、腸内細菌がつくる酢酸(さくさん)や酪酸(らくさん)などの短鎖脂肪酸です。
腸内細菌が死に、短鎖脂肪酸が不足すると大腸の主な仕事である水分の吸収ができなくなります。
断食・ファスティングは水や酵素ドリンクといった水分は摂取しますので、吸収しきれない余分な水が下痢となって出てしまうのです。
また、短鎖脂肪酸は脂肪酸の受容体GPR43を活性化し、太りづらい身体にしてくれる働きがあります。
断食で腸内細菌が死ねば、この機序も活性化されず太りやすい身体になります。
➂身体が楽に感じてくる正体
断食・ファスティングを開始してしばらく経つと最初のほうは体調が優れません。
しかし、それでも断食を続けると主なエネルギー源である糖質のかわりに「ケトン体」が使われ始めます。
中性脂肪が肝臓でケトン体に変換されてエネルギー源として使われ始めると、体調が改善されてくるので健康になった感覚を感じます。
体重が短期間で落ちる理由
断食・ファスティングの実際
ファスティング期間中は固形の食べ物を断ち、水や酵素ドリンクなど飲み物のみ摂取しますので、当然身体はエネルギー不足の状態となります。
身体でエネルギーが不足すると、まずは筋肉を分解してタンパク質からエネルギー源となる糖質をつくります(糖新生)。
ケトン体をエネルギー源とするのはまだ先です。
筋肉は体積当たりの重量が脂肪の何倍も重いので、体重が落ちるのも早いのです。
ですが、筋肉が落ちるということは、代謝が落ちて体温が下がり、太りやすい身体になります。
これがリバウンドです。
話題となった「16時間断食」とは?
過体重の成人が、継続的に1日16時間断食し、すべての食事を正午から夜8時までの間にとるように指示された実験で、一般的には「16:8ダイエット」と呼ばれるやり方があります。
しかし、この実験の結果、ダイエット効果はほとんど何も得られませんでした。3カ月の調査期間で、減少した体重は平均でわずか0.9キログラムから1.6キログラム。ダイエットを実施しなかったグループと比べて、わずかに多いだけでした。
さらには、この体重減のかなりの部分が体脂肪の減少ではなく「脂肪以外の部分」の減少であり、そこには筋肉も含まれていました。
具体的には、体重減少分のうち65%が“脂肪以外”の減少であり、その割合は通常の体重減で見られる値の倍以上だった、という結果です。
断食・ファスティングの結果
断食・ファスティングは結果としては以下の通りです。
➀腸内細菌が大量死
➁筋肉が落ちる
➂体重が落ちる
➃代謝が落ちる
➄脂肪が少し減る
果たしてこれは健康的に痩せていると言えるのでしょうか?やつれているの間違いではありませんか?
死亡事故も起こっているため、医学的な適応を誤らず、経験のある指導者の下で適正な方法で実践されるべきダイエット法です。
最後に
「手っ取り早く最短で体重を落としたい」というのは誰しもが一度は考えたことがあるかと思います。
しかし、実際には断食・ファスティングなどの極端な食事制限では、大事な筋肉まで落としてしまいます。
病気や超肥満などの方の場合には治療としての断食も研究されておりますが、自己判断での断食は、現在のところは個人的にはあまりおすすめできません。
まずはダイエットを含めたボディメイクの基本は食事・運動・睡眠の“見直し”です。
見直し方に不安のある方は、経験のある人や専門家にアドバイスやカウンセリングを受けることをおすすめいたします(^_-)-☆