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手のしびれや痛みの原因は「手根管症候群」かも!?原因・特徴・セルフチェックの方法などについて解説

手の痺れを感じる女性 イラスト

「最近指が痺れる・・・」「ボタンがうまくつけられない・・・」「産後に手が痺れたり、痛くなったりする」
もしかしたらその症状は「手根管症候群」かもしれません。

この記事では
・手根管症候群とは
・原因
・症状
・セルフチェックの方法
・対処法
等について解説していきます。

上記のようなお悩みのある方、最近指や手に違和感を感じる方は読んでおいて損はありませんよ!



目次

手根管症候群

手首を押さえる女性

そもそも「手根管」とは?
手根管は文字通り「手の付け根の管(トンネル)」のこと。
手首の骨(手根骨)と屈筋支帯と呼ばれる強靭な靭帯で作られるトンネルを、指を曲げる筋肉の腱と、神経が通ります。

具体的には橈側手根屈筋腱、長母指屈筋腱、浅指屈筋腱、深指屈筋腱と正中神経と呼ばれる神経が通ります。(※橈側手根屈筋腱が手根管の中を通るのか通らないかは議論がなされています)


手根管で何らかの理由により内圧が上昇してしまうことで、神経が圧迫され、神経障害を起こすものを「手根管症候群」と呼びます。

手根管に限らず、人間の身体の中にはこうした“トンネル”があり、そこが何らなの理由で締め付け(絞扼)されて起こるもの神経の障害を「絞扼性神経障害」と言います。絞扼性神経障害は手根管症候群以外に多々ありますが、手根管症候群はその中でも最も頻度の高い絞扼性神経障害です。

原因

手根管症候群 イラスト

<原因>
起こりやすい人は、
➀中年女性
➁妊娠・閉経・更年期の女性
③手首の使い過ぎ関節リウマチ
➃腎疾患、糖尿病、人工透析患者
⑤手首周辺にガングリオンなどの腫瘤のある人
⑥手首の脱臼や骨折などの怪我の既往がある人
⑦変形性手関節症を患っている方

などです。

➀中年女性➁妊娠・閉経・更年期の女性はホルモンバランスの乱れが原因で起こるとされていますが、明確な理由は未だわかってはいないようです。

③関節リウマチや手首の使い過ぎは滑膜炎(腱の炎症)を起こし、これが原因となって手根管症候群を起こります。

➃腎疾患、人工透析患者は、手根管にアミロイドというたんぱく質が沈着し、それが神経を圧迫させることで起こります。

⑤ガングリオン(ゼリー状の物質がたまったしこりのようなもの)に限らず、腫瘤が手根管にできてしまうと、それが神経を圧伏します。

⑥⑦脱臼・骨折・変形による合併症や後遺症として手根管症候群を起こす場合もあります。

症状

つまみ動作 イラスト

親指、人差し指、中指、薬指の親指側に痺れや感覚の異常(鈍いなど)、痛みを自覚します。中には最初は中指に痺れ感を自覚し、それが次第に広がっていくような症状の出方をする方もいます。痺れや感覚の異常、痛みは早朝や夜間に特に強く現れる傾向があるため、そのせいで目が覚めてしまう方も少なくありません。手を振ることで一時的に改善することもあります。

症状が進むと、筋肉が麻痺し、人差し指と親指の先端で〇(perfect O)を作ることが困難になります。また、日常生活では洗濯物を洗濯ばさみで挟んだり、小銭をつかんだり、箸を使うといった指先を使う動作が困難になります。

次第に母指球筋(親指の付け根の手の平側のふくらみ)が萎縮し、猿の手のような外見(猿手)になり、目に見えて萎縮がわかるようになります。

セルフチェックの方法

手の平を合わせる男性 イラスト

※手根管症候群で圧迫される神経の症状は、手根管症候群以外にも、回内筋症候群や胸郭出口症候群などと言った“他のトンネル”が原因でも起こる可能性もありますので、自己判断だけで済まさずに、専門家の診察を受けましょう。

➀ファーレンテスト
両手関節を曲げ、指を地面に向けます。そのまま両手の甲を互いに合わせ、互いに少し圧を加えます。この状態を1分程続けます。これにより手根管内の内圧を高め、痺れを誘発させます。また、手の平と手の平を合わせて痺れを誘発させる逆ファーレンテストと呼ばれる方法もあります。これらの方法は手首をなるべく90度になるように押し付けるようにするのがポイントです。
(※上記イラストは逆ファーレンテスト)

➁チネル徴候
手根管部分を叩くことで、指先に痺れ感が放散すれば検査陽性となります。

③ダルカン徴候
手根管部を圧迫することで、痺れ感が増悪すれば検査陽性となります。

対処法

問診する理学療法士

経過が短く、症状が軽度の場合には原因となる動作を中止し、局部の安静・固定を図り、保存療法を行います。保存療法で改善しない場合や、症状が進行性のもの、腫瘤や外傷、感染などが原因のものは観血療法(手術)が必要になることもあります。

痺れや痛みが強い場合には自己判断せずに、医療機関へ受診しましょう。

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