ブログ
BLOG

HOME > ブログ > 東洋医学【陰陽・五行】

ブログ

東洋医学【陰陽・五行】

東洋医学

皆さんこんにちは!
この記事では東洋医学と西洋医学の違いについて解説した後、東洋医学の基本的な考え方について解説していきます。

「身体に不調を感じつつも、薬はなるべく飲みたくない」といった方も、ぜひ東洋医学について知ってもらい、選択肢の一つになればと思います。

目次

東洋医学と西洋医学の「健康」の違い

東洋医学と西洋医学

西洋医学の健康観

西洋医学の健康観はいたってシンプルです。

健康診断の結果を見ればわかりますが、「正常値・基準値」が定められ、その数値から外れれば「異常」とみなされます。
言い方を変えれば、「健康」か「病気」かのどちらか、ということです。

例えば、熱が37℃~37.9℃であれば「微熱」とされ、熱を下げる薬を処方されます。

基準を定めることは病気を早期に発見、治療するのに必要であり、「病名」を診断するのに大いに役立ちます。

経験がある方も多いと思いますが、体調が悪いのに、検査をしてみると検査の数値上は異常がなかったことはありませんか?このように、測定や検査で異常がないものは処置が困難という欠点もあります。

東洋医学の健康観

東洋医学は、「物事は絶えず変化し、バランスを保っている」という考えが根本にあります。

この変化が停滞してしまったり、偏ったバランスになった際に異常が起きると考えます。
その原因は食事や気候、人間関係やストレス、感情や寒冷刺激など様々です。

本来であればそういった事象についても、人は柔軟に変化し、バランスを保てますが、何らかの理由でそのバランスが崩れてしまいます。

施術者は、患者さんの停滞したり偏ってしまったバランスを見て、患者さん自身の力でバランスを取り戻せるようにすることを大事にします。
例えば、西洋医学の健康観で例を挙げた発熱について東洋医学的健康観で見てみましょう!

発熱をした際、まずその発熱は身体が何らかの原因と戦うのに必要な自然な発熱なのかもしれません。そうだとしたら、熱に耐えられるような身体の状態に変えてあげるよう治療をします。

東洋医学の健康観は患者さん一人一人の体質・バランスを見ますので、上に挙げた例も、必ずしもAさんとBさんで同じ方法をとるとは限りません。

東洋医学の考え方

①天人相応(天人合一思想)

自然

天人相応(天人合一思想)とは、文字通り「天(自然)と人は一体である」ということです。
言い方を変えれば、「人間の身体の中にも自然がある」ということです。

自然界では雲が雨を降らせ、上から下へ、あるいは上流から下流へ水が流れます。やがて海になり、太陽によって温められて蒸発して気化し、熱を持った空気は上へ昇り、再び雲になります。

人間も同様に、水を飲めば上から下へ落ち、足の方がむくみやすいです。また、熱は上へ昇りやすく、ほてりや熱っぽさも上半身の方が感じやすいです。すなわち、東洋医学的には上半身に熱がたまりやすいのは当たり前で、下半身がむくみやすいのも当然と言えます。

このように、自然のエネルギーも、人体のエネルギーも同じ法則があると言えます。
例えば春夏秋冬の季節、雨の日や乾燥する日があるように、人間の身体も常に同じであることはなく、常に変化をし続けています。

例えば、のどが渇いた人がいるとします。東洋医学的には、水を飲ませて渇きを取ると同時に、その人の身体のバランスを見ます。その人の身体の熱が強ければ水を蒸発させてしまうため、熱を取るような治療をします。水の巡りが悪く足のむくみが強い場合には水の巡りを良くする治療をします。さらに細かくその人を診て、なぜ熱がこもりやすいのか、なぜ水の巡りが悪いのか、など全身のバランスを診るわけです。

このように、身体の中に自然を見ることで、東洋医学には様々な考え方が生まれました。

②陰陽論

太極図

陰陽論は自然界の事象を「陰」と「陽」の二つに大別した考え方です。

【陰】
内側、下降、暗い、静か、冷たい、凝集、裏、静・・・

【陽】
外側、上昇、明るい、活動的、温かい、放散、表、動・・・

おそらく、世間一般のイメージでも大丈夫です(^_-)-☆

例えば、太陽と月はどちらが陰でどちらが陽でしょうか?
答えは、太陽が「陽」で、月が「陰」です。同様に、昼は「陽」、夜は「陰」ということです。

ここで勘が良い人は気が付くのですが、それは「陰と陽は完全には分けることができない」ということです。
一日、あるいは一年を考えても、陰と陽は常に変化し続けます。

一日を見てみると、朝、太陽が昇り、徐々に陽が強くなり、昼には陽が最大になります。その後陽は徐々に弱まり陰が少しずつ強まります。夜中には陰が最も強くなり、その後徐々に陰は減り、陽が強くなります。日の出、日の入りは陰と陽が同じ強さとなります。

一年で見ると、一日と同じ陰陽の変化で、春分、陽が最大の夏至、秋分、陰が最大の冬至となります。春分と秋分は陰と陽が同じ強さです。

「陰陽は互いに対立、制約し合い、常に変わり続け、決して絶えることはない」ということです。また、陰陽は一定のところで切り替わるだけでなく、この世のあらゆるものは相対的に陰と陽に分けることができます。

これを現したのが、上の皆さんが良く知るイラストになります。

東洋医学もこの陰陽のバランスを人の中に見ます。
わかりやすく言うと、活動と睡眠のリズムにも似ていますね(^_-)-☆

③五行学説

五行 相生相克関係 イラスト

東洋思想の一つに「五行学説」があります。
この世の事象を木・火・土・金・水の五つの属性に分類した考え方です。

【相生関係】


上の図の左側「相生関係」では、
木が燃えて火が生まれる
→火によって灰が積もり、土が生まれる
→土の中から金属が生まれる
→金属の表面に水滴がつく
→水は木を育てる
→・・・
というように続き、五行の一つが特定の相手を生じることから、「母子関係」とも呼ばれます。


【相克関係】


上の図の右側「相克関係」では、
木は土の養分を吸う
→土は水を汚したり水をせきとめる
→水は火を消す
→火は金属を溶かす
→金属は木を切り倒す
→・・・
というように、五行の一つが特定の相手に勝つため、「相勝関係」とも呼ばれます。


人の身体や色、匂い、感情すらも木・火・土・金・水の五つの属性に分類されています。
東洋医学では、この五行の関係性を人の治療に応用します。

これを「桃太郎」に当てはめて考えた記事がありますので、こちらもわかりやすいかと思います!

最後に

人差し指を立てる男性

本日の記事はここまでになります。

東洋医学は自然と陰陽、五行を人体に当てはめて考えます。
東洋医学が“変化”や“バランス”を考える理由が何となくわかってきたと思います!

次回はさらに突っ込んだ考え方【気・血・津液】という新たな考え方を紹介しますが、大切なのは、自然の事象を人に当てはめて考えるということです!

それでは今回はこの辺で(^_-)-☆

SHAREシェアする

ブログ一覧

HOME > ブログ > 東洋医学【陰陽・五行】

© 深谷接骨院