歩くと膝が痛い!痛みで正座もできない!変形性膝関節症かも?間違われやすい疾患も!症状・原因を解説

この記事では膝の痛みでお悩みの方を対象に、「変形性膝関節症」についてまとめております。
・変形性膝関節症について
・変形性膝関節症の症状、間違われやすい疾患
・変形性膝関節症の施術・治療方法
・変形性膝関節症の予防やセルフケア
について解説していきます。
参照
日本整形外科学会「変形性膝関節症」
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目次
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症とは、主に中高年に発症します。膝の関節のクッションとしての役割を持つ軟骨が、加齢や筋肉量の低下などが原因ですり減り、痛みが生じる病気です。
軟骨がすり減ってしまうと関節の間が狭くなり、膝の骨にかかる負担がさらに増え、骨が棘のようになる変形が進みます(骨棘)。膝関節の炎症が拡がると、膝を覆っている袋(関節包)に炎症が起き、膝に水(関節液)が溜まります。
変形性の関節症は膝以外にも、股関節や足関節などの荷重関節に多く発生しますが、中でも膝が最も変形性関節症を発症します。
変形性膝関節症は、明らかな原因が無く、加齢などが原因で次第に発症するものと、骨折や捻挫などの怪我が原因で起こるものに分類されます。変形性膝関節症でお悩みの方のおよそ8割の方が、前者の明らかな原因が無く次第に発症します。
変形性膝関節症は①65歳以上の高齢者②女性③肥満気味の方がなりやすいです。
レントゲン撮影をすると、中高年のおよそ25~40%が、膝関節痛などの症状の有無に関わらず、膝関節のレントゲン画像で変形が見られます。実際に現在変形性膝関節症の症状でお悩みの患者さんは全国で800万人以上いるといわれています。
変形性膝関節症の段階別の症状
⑴初期
痛みの部位がいまいちはっきりとせず、起き上がったり、歩き出したりなど身体を動かし始めた際に膝の周りの筋肉にこわばりや動かしにくさ、鈍い痛みを感じます。しかし、しばらく動かしていると自然とこれらの症状が軽くなります。レントゲン画像では骨棘などが認められるのみで、関節の隙間が極端に狭くなってはいません。
⑵中期
変形性膝関節症の進行に伴い、痛みの部位が次第にはっきりとしてきます。正座やしゃがみ込み、階段の上り、特に下りが膝の痛みのため困難になります。痛みは特に膝関節内側や膝のお皿(膝蓋骨)の周りに出ることが多いです。炎症が進むにつれ膝の腫れや熱感が出現し、膝に溜まる水の量も増えるため、膝が変形して見えるようになります。
レントゲンを撮影すると関節の隙間が狭くなっている、あるいは閉鎖しているのが確認されるのもこの頃です。
⑶末期
この頃には膝の軟骨がほとんどなくなり、骨同士が直接ぶつかるようになります。膝関節の変形が進むことで、膝を伸ばすことが困難になります。体重をかけた際に激痛を伴うようになるため、普通に歩いたり、座ったり、しゃがんだりすることが困難になります。中には安静時に痛みを訴える方もいます。日常生活の動作が膝痛のため制限されるので、精神的な負担も増します。レントゲン撮影では、脛(スネ)の骨の荷重がかかる場所に摩耗や欠損が確認されます。
変形性膝関節症の治療・施術
まずはいきなり手術となる事は少なく、手術を行わない保存療法がおこなわれます。
保存療法としては、
ですが進行した症状の重い変形性膝関節症には、関節鏡(内視鏡)手術や骨を切って変形を矯正する高位脛骨骨切り術、人工膝関節置換術などの手術療法がおこなわれます。
具体的なでわかりやすい方法については、下のサイトをご覧ください。
参照:変形性ひざ関節症の2つの手術法と選択のポイント
※軟骨成分のサプリメントを軟骨を再生させる薬と思われている方も多くいらっしゃいますが、一度損傷した軟骨や、すり減った軟骨は二度と再生することはありません。
あくまでも普段の食事を補うものと考えましょう。
変形性膝関節症の予防方法・自宅でのセルフケア
☆ポイント
変形性膝関節症で最も大事なことは、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の強化です。変形性膝関節症などで膝の関節痛を起こすと、大腿四頭筋が委縮し、膝関節をスムーズに動かしたり、支えることが困難となるからです。
この悪循環を断つことが変形性膝関節症の改善に重要となります。
【当院では】
装具療法で日ごろの負担を減らし、運動療法での苦痛をなるべく少なくするよう手技療法や鍼治療、温熱療法で膝痛を緩和します。その後、無理のない範囲で相談をしながら運動療法で大腿四頭筋の筋力強化を行います。
まずは一度ご相談ください。
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