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その膝の痛み、もしかして「変形性膝関節症」かも!?【解説・対処法】

痛みで膝を押さえる

車を運転していたり、スーパーへ買い物をしに行ったりすると、膝を痛そうに歩いている方をよく見かけます。
CMなどでも「軟骨のすり減りが~」というものも最近多いように感じます。

この記事では、高齢化に伴って増えてきている「変形性膝関節症」について解説していきます!
自分でできるケアの仕方についても触れますので、最後まで読んで損はありませんよ(^_-)-☆

目次

変形性膝関節症とは

膝が痛くてさする女性

変形性関節症とはそもそも、関節の軟骨の摩耗やすり減りが起こり、関節の変形をきたす慢性で進行性の関節疾患です。変形性関節症が膝に起こったものが変形性膝関節症です。

変形性膝関節症は、50歳代に発症することが多く、男女の比では1:3で女性によく起こります。現在変形性膝関節症の症状でお悩みの患者さんは全国で800万人以上いるのではないかともいわれています。

変形性膝関節症は、加齢以外原因が無い「一次性」と、骨折や関節炎、生まれつき骨や関節に異常がある「二次性」とに分けられます。変形性膝関節症は加齢による「一次性」が多いです。よく耳にする変形性関節症に、変形性股関節症がありますが、こちらは二次性が多いです。

見た目の変形は膝のO脚変形が変形性膝関節症の全体の85%を占めています。そのため、痛みを訴える場所はほとんどが膝の内側です。

変形性膝関節症の症状

階段を降りて膝が痛む女性

症状としては、初期には目立った関節の変形は見られませんが、膝関節がこわばる感じがしたり、歩き始めなど、何か動作をしようとした際の開始時に痛みが出ることが多いです。いったん動作を始めてしまえばその後痛みは収まりますが、長時間歩行などを続けると再び痛みが増加してきます。

病症が進行していくと、動作の開始時の痛みだけでなく、歩行時の痛みや関節の変形、可動域の制限、筋肉の萎縮が見られます。動作中の痛みとしては階段の昇り降りでの痛みが特につらく、初期では階段を降りるときの痛みですが、症状が進行すると昇りでも痛みが出てきます。進行して明らかなO脚の変形を起こすと、平地を歩いていても膝関節の内側に強い痛みを感じます。稀に、突然膝関節が動かなくなる「ロッキング」を起こすこともあります。

症状の進行に伴って、いわゆる「膝に水がたまる」というように、関節内に関節液が溜まります。変形性膝関節症の関節液は、色合いも淡く黄色みがかった透明な液で、粘度も通常の関節液と変わりませんが、ヒアルロン酸が通常と比較して少ない傾向があります。関節液の状態はリウマチや、偽痛風、細菌感染による関節炎かを知る重要な情報にもなり得ます。ですが、「膝に水がたまる」のは病名ではなく、あくまで症状の一つにすぎませんし、炎症が収まらない限り関節液は抜いてもまた溜まります。原因の改善や、負担の軽減が大切ということですね!

変形性膝関節症の対処法

膝 包帯

変形性膝関節症は加齢による膝軟骨の摩耗が原因ではありますが、一度損傷してしまった軟骨は二度と再生しません。TV番組やCMで紹介されているサプリメンをいくら摂っても、広告のように大幅な軟骨の再生は期待できないでしょう。変形性膝関節症は、サプリメントで治すものではなく、日常生活の負担を軽減し、痛みを減らしつつ膝関節周囲の筋力強化が必要となります。

膝の痛みがあるのにも関わらず、「運動不足」と自己判断をして、痛みに耐えながら無理に歩いた結果、症状が悪化してしまう人も多いです。関節の運動は、「膝が曲がったまま動かなくなる」のを避けるのにも大切ですが、痛みがある程度収まり、関節を動かしても良い時期になったら行います。その際には、できるだけゆっくりと持続的にストレッチを加えながら関節の曲げ伸ばしを行います。具体的な方法については後ほど解説します。

日常生活では膝の装具も有効です。サポーターのようなものでも、何もつけないよりはマシです。O脚変形を起こし、膝の内側に痛みがある場合には、膝装具に加えて靴底の外側を高くするようなインソールを入れるのも良いです。

変形性膝関節症で保存療法で対応できるのは初期のうちです。実際には整形外科で診てもらいつつも、鍼灸治療で日ごろから膝関節をケアする患者さんも多くいます。ですが、中期・末期の状態で、膝関節の強い変形を起こしてしまったり、筋肉が著しく柔軟性を失ってしまっていて保存療法で症状の改善が得られないような場合には、手術を検討した方が良いと思います。

日常生活でできることを簡単にまとめます。
①正座や無理な長距離歩行は避ける
②食事管理をして体重を落とす
③インソールは衝撃吸収素材のあるものを使う
④外側に傾斜のあるインソールもO脚矯正になる
⑤杖をつく
⑥太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)のセッティング訓練を行う


足のアーチも膝関節にかかる負担に深く関係しています。こちらについては過去の記事で詳しく解説しておりますので、気になる方はこちらも合わせてご覧ください!

セッティング訓練

膝関節周囲の筋力トレーニング

変形性膝関節症での膝周囲の筋力トレーニングは膝関節の安定化を促し、症状改善に効果的とされています。変形性膝関節症の患者さんは、膝の曲げ伸ばしをした際に痛みが強く出るため、“関節を動かさない筋力トレーニング”がよく行われます。その方法はは太ももの前の筋肉「大腿四頭筋」の「セッティング訓練」です。

具体的な方法は、仰向けで寝て、膝の下にクッションや枕を入れます。そして、そのクッションや枕を膝を伸ばして床、あるいはベッドに押し付けるように力を加え、10秒ほど押し付けた状態を保ちましょう。これを朝と夕それぞれ10~20回を日課として行いましょう。膝強い痛みが伴う場合などは、無理をせず、できる範囲で行ってください。

最後に

太もも 膝 検査

いかがでしたでしょうか?

変形性膝関節症は初期のうちになるべく早く対処するのが望ましいです。
自宅で自分でできることも多いため、一度整形外科で変形性膝関節症と診断されてもあきらめず、鍼灸治療などと併用しつつ、膝関節の状態改善に努めましょう(^_-)-☆

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