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カフェインのメリット・デメリット、正しい摂取量や摂取の仕方について解説

コーヒーをカップに注ぐ

朝の眠気覚ましにコーヒーを一杯、食後には紅茶を嗜み、一仕事終えてのタバコとコーヒー・・・。
疲れた時や、やる気を出すために栄養ドリンクをぐっと一気飲み。

誰しもが経験があることだと思います。しかし、これら飲み物すべてに含まれているカフェインは適切に摂らなければ、健康を害することもあります。

この記事では、
・カフェインとは
・カフェインのメリット、デメリット
・カフェインを摂る際に気を付ける事
・適切な摂取量
・カフェインとの付き合い方
などについて解説していきます。

最近体がだるい、疲れが取れない、イライラしやすいなど、様々な体調不良を感じる方や、コーヒーが好きだけど飲みすぎているかも・・・と感じる方は、この記事をぜひ最後までご覧ください!

目次

カフェインとは

カフェイン 化学構造

カフェインとは、コーヒー豆、茶葉、カカオ豆などの植物に含まれる、苦みを持った天然成分のことで、アルカノイドの一種です。

アルカノイドとは、ケシのモルヒネやニコチン、コカインなど、天然由来の有機化合物の総称のことです。多くのアルカノイドは生産する生物以外の生き物にとって有毒であることがほとんどですが、私たち人類はそれの薬理作用に注目し、利用しています。


カフェインのメリット

「カフェインの摂りすぎは体に良くない」と言われていますが、適量であれば様々な恩恵を私たちに与えてくれます。

⑴覚醒・興奮作用

資料を作成する女性

カフェインは中枢神経(脳)を覚醒させます。適量であれば一時的に集中力を高め、学習能力や記憶力の向上、運動能力の向上に役立ちます。疲労感の軽減にも役立ちます。交感神経が優位になり、強心作用や鎮痛効果もわずかながらあります。

また、個人差はありますが、カフェインの血液中の濃度は30分から2時間ほどで最大になります。

この覚醒作用ですが、実はコーヒーのお供として嗜まれるタバコに含まれるニコチンはこの効果を弱めてしまうことが報告されています。

⑵中性脂肪の分解

脂肪分解 イメージ イラスト

カフェインは中性脂肪の分解を促進します。中性脂肪の分解によってできる脂肪酸は運動時などにはエネルギーとして利用されます。

「脂肪分解」というワードは誰もが羨むことですが、実は摂取方法に注意が必要です。このカフェインの恩恵は、血糖値を上昇させるもの同時に摂取すると得ることができません。脂肪からエネルギーを生み出す過程は「糖新生」とよばれ、血糖値が低いときに働くものだからです。

すなわち、この恩恵を最大限に受けるには、甘いものと同時に摂らないほうが良いということです。

また、カフェインは胃腸を刺激することで、腸の動きが悪いことが原因で起きている便秘の方の便通を改善させる効果も示唆されています。

⑶利尿作用

快便の女性 イラスト

カフェインは自律神経のうち、交感神経を優位にさせます。この交感神経は腎臓では血管を拡張させる働きをします。

これによって腎臓の血管が拡張し、ろ過が促進されることで尿量が増加します。

利尿作用によって身体の老廃物が体外へ排出されるのが促進されるので、むくみも解消され、美容や健康に良いという見方もあります。

また、利尿作用は高血圧の解消にも良いとされています。

しかしながら、この利尿作用は適切に摂取した場合の効果であり、間違えた摂取の仕方はデメリットにもなり得ます。この点は後程解説します。

⑷薬として

飲み薬 イメージ

実はカフェインは薬としても使用されています。総合感冒薬(風邪薬)や、鎮痛薬として用いられます。

例えばこめかみのあたりがズキン、ズキンとする偏頭痛は、頭の血管が心臓の拍動に合わせて拡張することで神経が刺激されて起こると考えられています。カフェインは頭の血管を収縮させる働きがある為、頭痛が軽減します。

また、交感神経は気管を拡張させる働きがある為、呼吸がしやすくななります。

但し、こうしたカフェインの効果を期待して偏頭痛が起こるたびにコーヒーを飲むなどの対処法はやめておきましょう。一時的に軽減したとしても、その後さらに血管が反動で拡張し、偏頭痛が悪化してしまうこともあります。また、肩こりや首こりからくる頭痛は悪化させてしまいます。

頭痛に関する詳しい内容は下の関連記事をご覧ください。

⑸その他

コーヒーでカフェインを摂取した際には、含有するポリフェノールによる抗酸化作用による恩恵も受け、がんリスクや死亡リスクの減少に効果があるというデータもあります。さらに、認知症(アルツハイマー病)や、パーキンソン病の予防に効果・効能がある可能性も示唆されています。

〇カフェインのデメリット

ここまで本記事を読んで、カフェインのメリットを知ると「カフェインにも良いところがたくさんあるじゃないか!これからはたくさんカフェインを摂ろう!」と思うのは当然だと思います。ですが、このカフェインのメリットはあくまで「適量」を摂取した場合にのみ当てはまる事であり、カフェインは薬にも毒にもなります。
この項ではカフェインのデメリットについて解説していきます。

⑴睡眠の質の低下

睡眠不足で体調不良の女性

カフェイン自体の覚醒・興奮作用は、カフェイン自体が直接脳に作用しているわけではありません。

人間は日々の活動の中でエネルギーを使います。その過程で「アデノシン」と呼ばれる物質が生まれます。このアデノシンは疲労物質と呼ばれ、やる気を出すドーパミンをブロックします。

このアデノシンにより肉体的にも精神的にも疲労を感じさせます。疲れた、休もう、やる気が出ない、こうしたものはアデノシンが起こします。アデノシンは起きている間に徐々に溜まり、溜まったアデノシンは「良質な睡眠」によって解消されます。

カフェインは脳内でアデノシンをブロックすることで、眠気や疲労感を感じづらくし、結果として集中力ややる気の向上を起こしています。では、カフェインの摂りすぎや、摂取するタイミングを間違えてしまうと、このアデノシンはどうなるのでしょうか?

答えは「蓄積」します。


カフェインの血液中の濃度は、個人差はありますが摂取後30分~2時間程度で最大となり、効果が半分になる時間は2~8時間とされています。効果が半分になるのにこれだけの時間がかかるわけですから、効果がなくなるまでにはどれだけの時間が必要かというと、単純計算で4~16時間です。

朝の8時に飲んだコーヒー一杯のカフェインが無くなるのに、最長で深夜0時ということになります。事実多くの研究で、習慣的にカフェインを摂取する人は、睡眠の質が低いことが示唆されています。

カフェインは肝臓で処理されるため、高齢であったり、アルコールの多飲などで肝機能が低下していると、こうした影響を受けやすくなります。

睡眠の重要性や快眠の秘訣は下の関連記事をご覧ください。

⑵胃腸の機能低下

トイレで冷や汗かいて悩む高校生 イラスト

カフェインの興奮作用によって、体の自律神経は交感神経が優位となり、食欲の低下と胃腸の動きの減少を起こします。

また、過敏性腸症候群(ストレスなどが原因で便秘や下痢を繰り返す症状)を悪化させる要因になりうるとされています。特にコーヒーに含まれる、カフェイン以外のタンニンやポリフェノール、クロロゲン酸などが胃痛の原因であることも示唆されています。

しかし、メリットのところでも書きましたが、カフェイン自体の刺激が胃腸の動きを高め、便秘を改善することも示唆されていますので、この辺りはまだ研究の余地がありそうです。

⑶過剰な利尿作用による影響

コーヒーの利尿作用は、過剰になると身体に悪影響を及ぼします。例えば、睡眠の質の悪化が考えられます。睡眠時に利尿作用によによる尿量増加でトイレに行く回数が増えることで、睡眠の質が低下します。

また、利尿作用が強いと排泄量が摂取量を上回り、身体の液体を失うことで脱水症に陥ることがあります。下痢症状がある時のカフェインの摂取は脱水を助長し、便秘の際には脱水によってさらに便秘が悪化する可能性もあります。

ドロドロになった血液は脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます。
また、夏のカフェインの大量摂取は熱中症をおこしやすい要因にもなるので注意が必要です。

アルコールとの摂取はかなりの脱水状態を引き起こしかねないので注意しましょう。また、コーヒーなどのカフェインが含まれる飲み物は、水分補給にならないことを覚えておきましょう。

⑷カフェイン中毒

中毒 脳 イメージ イラスト

カフェインは体内で完全に代謝されるのに、個人差はありますが、長ければ16時間かかる人もいます。平均的には8時間から12時間といったところだと思いますが、いずれにしても長時間体内にあることは確かです。

このような状態を長期間続けると、カフェインが体内にあるのが当たり前になり、カフェインを飲むことで様々な症状が落ち着くという逆転現象が起こります。この場合、すでにカフェイン中毒に陥っており、禁断症状として体の不調が現れます。

筋肉のけいれん、だるさ、吐き気、食欲不振、神経質になり怒りっぽくなる、イライラしやすい、睡眠不足などの症状が現れます。こうしたものがカフェインを摂取すると、薬を飲んだ時のように急速に改善します。

⑸その他

過剰摂取によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。

食品別の含有量

カフェイン 含有量 資料

参照:[PDF]食品安全委員会 - 食の安全、を科学する - 食品中のカフェイン

食品安全委員会のカフェイン含有量は上のようになります。これはあくまでも目安であり、注意しなければならないのは100ml当たりのカフェイン含有量であることです。

コーヒーやエナジードリンクが手軽にカフェインを摂取できることがわかります。

では、カフェインの摂取量はどの程度が適量なのでしょうか?

適量

カフェイン 適量 表

参照:[PDF]食品安全委員会 - 食の安全、を科学する - 食品中のカフェイン

上記食品安全委員会のカフェインのリスク評価によると、悪影響が無いとされるのは1日当たり400mgとされています。但し、この評価表を鵜呑みにしてはいけません。

理由①海外の管理機関のデータであり、日本人にあてはまるかは不明だということ。
理由②あくまで1日当たりの摂取で悪影響が出ない目安であり、これを一生涯続けた際の摂取許容量(ADI:Acceptable Daily Intake)については、個人差が大きいことなどから、日本においても、国際的にも設定されていないということ。



この評価表通りだと、仮に一般的なカップでコーヒーを飲むとすると、1日当たり3~4杯は大丈夫ということになります。

しかし、

・カフェインが体内から無くなるまでに時間がかかること
・日本人の睡眠時間が世界ワースト1位の平均約6時間20分であること
・アルコールを摂取すること

などを考えると、

朝のコーヒー1杯【カフェイン100~150mg程】が妥当なところだと思います。

まとめ

コーヒー

いかがでしたでしょうか?最後にカフェインのメリット・デメリットについてまとめてみます。

【メリット】
⑴覚醒・興奮作用
⑵中性脂肪の分解
⑶利尿作用
⑷薬としての利用
⑸その他様々な病気の予防


【デメリット】
⑴睡眠の質の低下
⑵胃腸の機能低下
⑶過剰な利尿作用による悪影響
⑷カフェイン中毒
⑸その他過剰摂取による様々な症状


フェインが体内から無くなるまでにかかる時間、日本人の世界ワースト1位の平均約6時間20分の睡眠時間、アルコールの摂取なども考えると、朝のコーヒー1杯が妥当なところ【カフェイン100~150mg程】


冒頭でもお話ししましたが、カフェインは薬にも毒にもなり得ます。カフェインは様々な食品や飲み物の中に含まれているので、想像以上にカフェインを摂取しています。適量を気を付けて摂取して頂き、カフェインのメリットをなるべく受ける事ができると良いですね!(^_-)-☆

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