自律神経の乱れとは?原因・症状について解説します。身体の不調でお悩みの方必見!
最近とても暑い日が続いていますが、身体に不調はありませんか?
よくテレビや雑誌で「ストレスで自律神経が~」「自律神経が乱れてイライラが~」など聞くことがありますが、「自律神経」とは一体何なのでしょうか?
この記事では
・自律神経とは何か
・自律神経が乱れるとどのような症状が出るのか
・対処法
について解説していきます。
最近体がだるい、眠りが浅い、頭痛がする、イライラしやすいなど、そういった身体の不調を感じている方は、もしかしたら自律神経の乱れが原因かもしれませんよ?
身体の不調にお悩みの方必見です!(^_-)-☆
目次
- ○ 自律神経とは
- ・交感神経
- ・副交感神経
- ・自律神経の調節
- ○ 自律神経の乱れ
- ・自律神経が乱れる原因
- ・自律神経が乱れて出てくる症状
- ・自律神経の乱れの対処法
- ○ 最後に
自律神経とは
人間の身体のうち、「脳」と「脊髄」を「中枢神経」と呼びます。
そして、「〇〇神経」と呼ばれるものは「末梢神経」と呼びます。
中枢神経のうち、脳の「視床下部」と呼ばれる場所は、自律機能の調節を行う最高中枢です。
自律神経の調節はもちろん、ホルモンや感情、摂食、飲水、性欲、睡眠などの本能、環境に合わせた体温調節、一日の生活リズムを管理しています。
つまり、私たちの生活の中で感じる情動は、ほとんどこの「視床下部」で調節されるわけですね!
こうした身体の調節機能を身体の隅々まで伝えるのが、末梢神経である「自律神経」です。
「自律神経」は自分の意志でコントロールすることは不可能です。
例えば、「今から10分後にお腹空かせようかな」「あと5分したらものすごく汗をかこう!」といったことはできません(笑)
こうしたことから、自律神経は別名「不随意神経系」「植物神経系」と呼ばれます。
まとめると、自律神経系は
で意識せずとも身体の調節をしてくれるわけですね!(^_-)-☆
この自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分けられ、それぞれ伝える情報が異なります。
次からはそれぞれの自律神経の特徴について解説していきます!
交感神経
交感神経は、活動するのに適した身体の状態に整えます。
例えば、極端な例を挙げると、大昔、火が唯一の明かりであったころ、人間が暗闇で動物に襲われるのを想像してみてください。瞳孔を開いて光を目に入れ込んで敵を探し、体温、血圧、心拍数を上げてすぐに体を動かせる状態にします。身体を動かすには当然多くの酸素を必要としますから、気道を開いて肺に酸素をより多く取り込みます。空気を取り込む量が増えると口の中が乾燥しますから、粘度が高い唾液が分泌されます。
このように、闘争・逃走といった場面で特に交感神経の働きは重要になります。
日中の活動は主にこの交感神経が優位に機能しています。
交感神経による身体の反応をまとめると、
副交感神経
副交感神経は活動する準備をするのに身体を整える際に機能します。
「リラックス」といえばわかりやすいですね!
先ほどの交感神経の働きを診てもらえばわかると思いますが、交感神経が優位に働きすぎれば当然リラックスなんてできませんよね?活動時にはエネルギーをたくさん使うので、そのための休息や食事によるエネルギーの供給を促進する際に副交感神経は働きます。
“副”という名前がついていますが、“二番目・サブ”という意味ではありません。
副交感神経による身体の反応をまとめると、
自律神経の調節
自律神経は交感神経と副交感神経が相互に身体を調節しています。
例えば内臓の場合、
①副交感神経が働くことで消化が促進される。
②一時的に血糖値が上がる。
③活動に備え、血液中の糖を細胞の中にため込むため、血糖値は徐々に下がる。
④活動する時間になると、徐々に交感神経が働き始める。
⑤細胞にため込んでいた糖を使うために、血液中に糖が出され、血糖値は徐々に上がる。
⑥活動して血液中の糖が使われると、血糖値は減り始める。
⑦食べ物から栄養を得るため、お腹が空き始める
⑧→①へ
実際にはさらに複雑な話となりますが、簡単に説明するとこんな感じです。
交感神経と副交感神経は100:0といったON・OFFで機能するものではなく、どちらか一方が“優位”に働き、身体を調整しています。
自律神経の乱れ
では、自律神経が乱れてしまうとどうなってしまうのでしょうか?
この項では自律神経の乱れの原因や、自律神経を調節する方法について解説していきます。
自律神経が乱れる原因
「自律神経が乱れる」というのは、主に「交感神経が過剰になった状態」あるいは、「それそれの自律神経が優位になるタイミングの異常」の二つです。
これを考える際に重要なのは冒頭で話した、脳にある自律神経の最高中枢である「視床下部」の働きがとても重要です。
視床下部は自律神経の調節はもちろん、ホルモンや感情、摂食、飲水、性欲、睡眠などの本能、環境に合わせた体温調節、一日の生活リズムを管理しています。
すなわち、自律神経が乱れるのは「感情」「食欲や睡眠などの本能」「環境に合わせた体温調節」「一日の生活リズム」などが原因ということです。
例えば、
これらが原因が長く続くことで、体に異常が現れてきます。
自律神経が乱れて出てくる症状
【自律神経失調症】
・頭痛 ・下痢、便秘 ・食欲不振 ・血圧の異常 ・冷え性 ・異常な眠気 ・吐き気 ・胸やけ ・汗かき ・生理不順 ・ED ・動機息切れ ・疲労感 ・耳鳴り ・首肩こり ・皮膚のかゆみ など個人差があり、多岐にわたります。また、交感神経が過剰になると免疫の機能も下がることが報告されています。
以下は「心身症」と呼ばれ、病名ではなく、発症やその経過にストレスの要因が強くあり、身体に症状が現れたものになります。ここでは代表的なものを3つほど上げておきます。特徴的な身体症状が出るほかに、他の上に書いたような症状も出ます。
【神経性胃炎】
交感神経が過剰になることで、胃酸が過度に分泌されて起こります。胸やけやみぞおちのあたりが痛む、胃酸が逆流する、吐き気などの症状を起こします。
【過敏性腸症候群】
腹痛を伴う便通の異常を起こします。男性は下痢、女性は便秘が比較的多いですが、便秘と下痢を繰り返す場合もあります。腹痛は左の下腹部に起こります。血便が出ることはありません。
【過換気症候群】
過呼吸を起こし、動機やめまい、ひどいと意識障害を起こすこともあります。
自律神経の乱れの対処法
自律神経の乱れの対処法は、①まずは出ている症状別にそれぞれの科を受診しましょう。本当に自律神経の乱れが原因なのかわかりません。自己判断はせずに、きちんと診断は受けましょう。陰に別の原因が隠れている可能性があります。ストレスの胃炎かと自己判断していて、実はガンだった、なんてこともあります。また、うつ病だったのに気が付かなかったということもあります。
②担当医師とよく話し合い、治療に専念しましょう。症状によって治療内容は変わりますが、思い当たる原因があるのであれば、それを解決するのが大切です。抗不安薬などの薬物療法や、軽い運動やストレッチ、音楽療法などもあります。また、マッサージや鍼灸治療も医療機関を受診した後に受ける方も多いです。実際に鍼灸治療には「調整作用」として、自律神経の調節に効果があります。鍼灸治療が気になる方は下のリンクを参考にしてみてください!
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回は自律神経の乱れについて解説しました!
現代社会はストレス社会と呼ばれていますが、対処・解決する方法はあります。まずは自己判断せずに、医療機関を受診してみましょう!「ひどい症状が出ていないのに医療機関を受診するなんて・・・」とお思いの方は当院にお気軽にご相談ください(^_-)-☆
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