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見逃されやすい足の捻挫、二分靭帯損傷について解説

捻挫 イラスト

足部の捻挫として一般的なのは、いわゆる“足首”と呼ばれる足関節の捻挫です。しかしながら、足部に存在する関節やそれを保護する靭帯は、足首(足関節)部分以外にも足部に多数存在します。

この記事では、その中でも足首の外側の捻挫と間違われたり、見落とされやすい“二分靭帯損傷”について解説していきます。

目次

二分靭帯とは

二分靭帯のイラスト

二分靭帯は踵の骨(踵骨)から、足の外側の縦のアーチの頂点である立方骨と、その隣にある舟状骨に付く靭帯です。それぞれ、靭帯の始まりと終わりの部分の名前をとり、踵立方靭帯、踵舟靭帯と呼ばれます。この二つの靭帯は始まりを踵の骨(踵骨)のため、文字通り“二分”して見え、“二分靭帯あるいは”“Y靭帯”とも呼ばれています。

痛める原因

内返し捻挫 イラスト

足部の外側に存在する靭帯のため、反対方向、つまり、つま先が内側に向かうようにして捻ることで損傷します。足関節の捻挫で頻繁に発生する外くるぶしの捻挫(外側側副靭帯損傷)の約半数に合併するともいわれています。

また、足部のアーチの乱れによって、反復されるストレスが二分靭帯のあたり(足部の外側のアーチの頂点である立方骨周囲)に加わることで、慢性的に痛みを繰り返すこともあります。

症状

足首が痛いイメージ

症状は外くるぶしの捻挫(外側側副靭帯損傷)にかなり似ていますが、圧痛点(押しての痛み)の場所が少し異なります。外くるぶしの捻挫(外側側副靭帯損傷)よりも2~3横指前方に圧痛があります。

体重をかけると痛みが出現するため、歩行時の痛みをかばって歩きます。

つま先を内側に捻ると特に痛みが誘発されます。

靭帯の損傷に伴い、炎症症状(痛み、腫れ、熱感、赤み、機能の障害)が出現します。
靭帯の損傷の程度によっては、損傷部よりも下(踵のあたりや足の裏)に皮下出血が確認できることがあります。

私個人の経験では、二分靭帯の損傷は外くるぶしの捻挫(外側側副靭帯)に比べて、腫れが特に早く・顕著に現れる傾向があるように思われます。そのため、施術者側は丁寧な触診を行い、他の靭帯損傷との見比べや、合併して起きている骨折が無いかを丁寧に確認する必要があります。

対処法

足首 包帯

一般的な捻挫の処置を行います。

急性の場合は、アイシングと固定を行い、安静を保ちます。
患部の状態に応じて、固定の強度を変え、必要であれば松葉づえにて非荷重状態にし、荷重による負担を軽減します。

患部の炎症が収まってきた段階でテーピングや運動指導行い、再発予防と、日常生活やスポーツ現場への復帰を目指します。

足関節の構造や、怪我の処置についてはか過去の記事で詳しく解説しておりますので、気になる方は下のリンクからご覧ください。

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